エンジニアの人材不足問題は年々深刻化してきています。2019年の経済産業省の調査によると、2030年には最大で約79万人のIT人材が不足すると算出されました。IT業界のなかでも特に慢性的に人材不足が続くとされているのがエンジニアです。分野で言うと、インフラ関連で活躍するネットワークエンジニアやクラウドエンジニア、AI(人工知能)関連のスキルが求められるAIエンジニア、情報セキュリティ関連で専門的知識が必要なセキュリティエンジニア、ゲームやアプリなどの開発を行うアプリケーションエンジニアなどが当てはまります。今後、需要が高まる分野が人材不足に陥ってしまうと予測されているのです。

IT人材不足の大きな理由として挙げられるのは、やはり迫りくる少子高齢化社会でしょう。労働力人口の減少によって、どの業界でも人手不足の問題と直面せざるを得えない時代がやってきます。そのなかでも切実な問題とされているIT業界ですが、ただ単に人材を投入すればいいというわけではななく、ITスキルの高い人材の確保が求められているのです。そのためには、高度な知識とスキルを持つ人材自体を増やす必要があります。

そこでIT人材不足を解決させるべくスタートしたのが、小学生からのプログラミング教育の導入です。小学校ではIT教育に必要なプログラミング的思考を学ぶことを目的とし、論理的に考えていく力を養うための教育を行っています。これからさらに加速するIT社会に順応できるように、またIT人材確保につなげられるようますますIT教育への取り組みは進められることでしょう。